BLUE GIANT(ブルージャイアント)という映画を見ました。
原作が漫画のようですが予備知識は一切なく、
ジャズのお話ですがジャズの知識も一切ない
状態で、
ただ僕がとても尊敬する方々が
ものすごくおすすめされていて、
その人がみた理由も『尊敬する人にすすめられたから』だったので
『なんとなく、今見なかったら後悔しそうだな・・・』
と感じて見ました。
結論、『本当に見てよかった』し、
自分のお守りになるような、
何度でも見返して思い出したくなる大切な要素がギュギュっと圧縮された物語でした。
もちろんこれは僕個人の主観であるし、
人それぞれ『生きるテーマ』と『お守り』は違うと思います。タイミングによっても。
けれどきっとどんな人でも何かが刺さるんじゃないかなと思います。
※ここからほんの少しですがネタバレを含みます。気になる方は先に映画をご覧いただけたらと思います!
また、これはあくまで映画だけを見た、僕個人の解釈なので人それぞれ受け取るメッセージがあるかと思います。
あらかじめご了承ください🙇♂️
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このお話は『世界一のジャズプレイヤーになる』という目標のために進む
1人の青年が周りに影響を与えていく話(たぶん)なんですが、
物語の主人公、宮本大(みやもと だい)君の
生き方って、個人的に『魂の声に従うモデルケース』みたいなんです。
『勝ち負けじゃなくて楽しめばいい』
『古いも新しいもない、ジャンルも関係ない、良いものはいい』
『大事なのはお客さんに届くかどうか』
という発言は、言葉にしちゃうと
月並みできれいごとに聞こえてしまうところは
ありますが、
そこにパワーを感じるのは大の生き様と
そこについてきた力強い演奏に一貫性があるからなんですよね。
面白いのは主人公が結成する『JASS(ジャス)』というバンドメンバー3人のバックグラウンドとジャズへの向き合い方がそれぞれ違って、それぞれの立場の葛藤が描かれること。
①中高バスケ部でたった3年(しかし濃密な3年)で実力をつけたテナーサックスの「宮本大」
②4歳からピアノをやっている天才(思考的には『秀才』寄りかもしれない)ピアニストの「沢田雪祈(ゆきのり)」
③大の友人でチーム結成時に初心者ではじめたドラムの「玉田俊二(しゅんじ)」
それぞれの境遇にそれぞれ共感できる部分があって、それでも前を向く姿に勇気づけられます。
個人的に、3人の中で大には1番共感できません(え?笑)
なんでかというと、
漫画は分からないので置いておいて、
映画の中では常に「魂の声」の側でみんなをリードする役割を持っているからだと思います。
僕は頭で考えてしまいがちなタイプなので、
「そりゃそう思えたら一番なんだろうけど、
現実問題そうもいかないよ・・・」
と思えてしまうのです。
大の存在はイデア(=究極の理想)なんだと思います。
そこで、普通はこう考えちゃうよなあというの声をある意味代弁しているのが「雪祈」です。
『ジャズで「勝つ」』
『まずは相手の音を研究しないと』
『一度失敗したら2度と呼ばれない』
と、競争の世界の中に自分を置いています。
そこが
『周りは関係なくて、常に自分がどう感じるか』を軸に生きる大と対照的で、
この部分は、大人になり社会に慣れるにつれて
当たり前のように『調査』『戦略』を
考えてしまう僕自身に、
果たして本当にそれが良いのか?と
問いかけられた気持ちになりました。
もちろん大事ではあるけど、
忘れてはならないことがもっと根底にある、
そう思い出させてくれました。
さて、話を戻して
映画では基本的にメンバー同士の衝突なく、お互いが相手をリスペクトして物語は進みます。
印象的なのはお客さんが3人しか入っていない状況をみて、
雪祈は
『超ダサい』『やる意味ない』
的なことを言うのに対して、
大は、
『なあ雪祈、かっけーな。俺たちこれから全力でジャズやるんだ。最高にかっけーな』
と言うところです。
もう、どちらかというと雪祈寄りの思考になっちゃう自分からすると
『本当に羨ましい!!!』。
こんな風に畏れを知らずに周りを気にせず
『今、自分は最高なんだ!』のマインドで感じるままに進む
大を心にインストールしたくて、
そして葛藤しながらも進む雪祈と俊二を
応援したくて(きっと、=自分を応援してるんだろうな)何回も見たくなる。
ちなみに個人的に今回の映画で一番
「成長」したのは雪祈で、
この映画は雪祈の物語だと思っています(笑)
プラスで、ジャズの演奏が
本当に力強くて、文字通り『感動』します。
この心の揺さぶりは『映画館だから』
何倍にも膨れ上がるんだと思います。
普通にジャズのライブに行っている気分。
だから何回もみて感動できる。
(あとauスマートパスに加入したら月曜は1000円くらいで映画みれて感激🥹)
たぶんあと3回くらい、
公演終了するまで毎週いくんじゃないかな。笑
大が『俺は今1日も止まっていられない』
的なことを言うのですが、
まるで自分が言われたことのような気がしていて、
この映画をみて、
『しのごの考えずにさっさと自分のシナリオにのってただ感じろ』
と言われた気がしています。
周りを気にするな、頭で考えすぎるな、
自分に集中して、自分に夢中になろう。
僕には、大のようにひとつだけを一筋に続けているというものがあるわけじゃないけど
『今』に夢中になって、今を感じて、今に全力になる。
そんな『没入感』を常に感じて生きたいなあと思います。
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